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平成14年4月10日 第103号 |
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今週のヘッドライン | ||
定住者増へ自治体奔走・住宅や雇用支援 士業との接点〜需要と供給のミスマッチ 月極め駐車場料金−大都市圏、下げ止まる−需給に引き締まり感 会計士協 民都機構への売却土地に評価損 |
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定住者増へ自治体奔走・住宅や雇用支援 |
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(2002/04/06 日経) | ||
人口減少に歯止めをかけて地域の活力を維持しようと、地方自治体が定住者を確保する対策を積極化している。他地域から移住を促したり地元からの流出を防いだりする対策のキーワードは「住宅」「就業」「出会いの場」。日本の将来人口は先細りが否めず、大都市も地方の市町村も巻き込んだ住民獲得競争は今後さらに激化する見通しだ。 東京都千代田区は都心回帰の流れを定着させようと、区内に住む親元に戻って子育てをする家族家賃や転居費など最高440万円を助成する制度を新設した。中学生までの子供を持ち、親が10年以上区内に居住していることなどが条件。「高齢化が進んでおり、区にゆかりのある若者に戻ってきてほしい」(住宅課)と呼びかける。 大都市の攻勢に、地方の市町村も巻き返しに出ている。 静岡県島田市は景気対策と連動させ、市の建築業者を通じて住宅を新築した場合、市内で使える商品券を最高100万円支給する。人口の流出を防ぐとともに、市外から転居者を誘致する。 地方自治体が定住者を確保しようと躍起になっているとのニュースである。 定住するだけで数百万の助成金が出るとはやや大盤振る舞いの感があるが、自治体にとっては、定住者の確保という問題は、町の活力を維持するという観点からは重要なのであろう。 地方分権及び情報公開が進めば、都市の実力の差が顕在化してくるであろう。それが税負担の差、行政サービスの差となって明確に現れれば、住民・企業にとって市町村選別の時代が確実に来る筈である。不動産投資においても、“都市の趨勢”というものを見極めることが必要となってくるのではないだろうか。 |
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士業との接点〜需要と供給のミスマッチ |
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(住宅新報 H14.04.12) | ||
司法書士事務所が地域住民を対象に法律相談サービスを始めた。「リーガルバンク」(法律の情報銀行)という統一ブランドのもと、将来はFC展開も目指す。複合コンサルティング時代を背景にサービス業への転換を図る「士業」の新たな模索が始まっている。
〜確かに、一個人が法律や不動産のことで専門家に相談したいと思っても、司法書士に限らず、税理士や不動産鑑定士など各士業の業態や仕事の仕方が様々で、だれに相談したらいいのか分からないのが実態だ。弁護士の知人がいる人も少ない。〜
不動産がらみの紛争等、一度、不動産鑑定事務所にご相談されてはいかがでしょうか。 |
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月極め駐車場料金−大都市圏、下げ止まる−需給に引き締まり感 | ||
(日経 H14.04.03) | ||
東京、大阪などの大都市圏で下落傾向が続いていた月極め駐車場料金が下げ止まってきた。バブル崩壊経済崩壊後、地価下落や法人需要の落ち込みを背景に下がり続けていたが、ここにきて利用者の少ない駐車場の淘汰が進んで、需給に引き締まり感が広がってきたためだ。 駐車場料金の下げ止まりの主因は、採算性の悪い月極駐車場の減少だ。不動産価格の低迷に加え、企業による社用車削減の動きは依然続いている。 最近は、稼働率の低下を補うために駐車場所有者が月極めからコイン式駐車場など時間貸しに転換する例が増加している。こうした影響で月極め駐車場の需給が引き締まってきている。 最近、都心部ではやたらと時間貸し駐車場を見かける。 その主な要因は、オーナーが様々な収益性(テナントビル、マンション等)を検討した結果、ローリスクな道を選んだからであり、こうしたことが月極め駐車場の需給バランスや時間貸し駐車場の料金にも反映されてきている。しかし、こうした時間貸し駐車場もあきらかに超過供給気味となり、激しい価格競争で当初ほどの収益を得ることはできなくなってきている。 不動産の収益性の検討は、様々な時代の流れや地域的な分析が必要である。転換期を迎えてきたと感じたのであれば、専門的な知識を有する我々鑑定業界の人間に相談してみるもの一つの手段である。 |
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会計士協 民都機構への売却土地に評価損 | ||
(日経 H14.04.07) |
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日本公認会計士協会は、民間都市開発機構に土地を売却したまま開発できず含み損を抱える物件について、企業に評価損を計上させる。10年以内に開発できないと、売却した企業に土地を買い戻す義務が生じ、将来損失を負担する恐れが出ているため。2002年3月期決算から実施する。
・・・不動産、建設会社の売却した土地に未開発物件が目立つ。
協会は、帳簿からいったん外れた土地の損失を企業が将来負担する取引を問題視。開発が見込めない物件は損失想定額を前倒しで期間損益に反映させるよう会計士を通じて指導する。 「不良債権処理」は実質的なものでなければならず、それは懸案の企業においては将来への存亡にかかわるものだ。公表財務諸表の適正性は、ひとつ、現在・将来の投資家(株主など)に向けられるものだからである。 いったん“飛ばして”、ほっとしていたのも束の間、“のし”をつけて返ってくる前に、投資家に対する態度を固めておかないと、いよいよ市場での信頼はなくなってしまう。 |
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※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。 | ||
―平成14年4月10日号・完― | ||
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