週刊アクセス
 
 
平成18年4月19日 第310号
 
     
  今週のヘッドライン  
 
不動産の取引価格、ネットで公開・国交省
富士山大噴火!?――地球をクルクル、グーグル・アース(Google Earth)
データ分析は継続・多量が大事−何のためのデータ分析か?
 
     
不動産の取引価格、ネットで公開・国交省
  (日経ネット2006.4.13)  
   国土交通省は13日、土地やマンションなどの不動産取引価格情報をインターネット上で27日から公開すると発表した。法務省からの登記情報をもとに不動産購入者から直接情報を集め、四半期ごとに公表する。不動産市場の透明性を上げて、不動産取引を活性化するのが狙い。東京23区などで始め、今年度中に全政令指定都市に対象地域を広げる。
 公開するのは価格のほか、住宅地や商業地といった土地の種類、建物付きか更地かどうかなど。建物については築年数や構造なども掲載する。所在地は個人情報保護の観点から市区町村ごとに大字や町名などまでを表示し、個別の取引を特定できないようにする。不動産購入者から集めた情報は不動産鑑定士がすべて実際の現場を見てチェックする。
 27日から公表するのは東京23区や名古屋、大阪など一部の大都市で、昨年7月から12月までにあった1万7609件分の取引。国交省のホームページのなかにある土地総合情報システムの専用ページで閲覧でき、地図上の区域をクリックするとその区域内の取引が表示される。

いわせてんか! 国土交通省HP「土地取引価格情報の公表について」にて、「開示される内容」が紹介されているとおり、場所を特定できないようにするため、所在地等、その不動産に関して公表される情報は限定される。
 そのため、それぞれが、どのような特性を持つ不動産なのかは分かりにくく、同じ区域内であっても、価格に大きな差がでている、というようなことがあっても、その理由は分かりにくい、というような側面があることは否めない。
 ただ、これまで、取引価格情報が公開されてこなかったことを考えると、試行段階ではあるものの、大きな転機であり、公表のあり方などは工夫の余地があるようにも思われるが、今後の運用が期待されるところである。

 
 
 
 
 
     
富士山大噴火!?――地球をクルクル、グーグル・アース(Google Earth)
   
  [ダウンロード方法]
Google Earth ホームページから、「Get Google Earth (Free Version)」にてダウンロード

いわせてんか! 「いわせてんか」やけど、もう何も言うことありまへん。
 とにかく、上記HPよりダウンロードしてみて下さい。全世界、いや全地球の衛星写真が、フルスクロールかつ3D(一部)で楽しめますんで。
 そうそう、フジヤマですが・・・
 お茶目なアメリカン・ジョークですわ。

 
 
 
 
 
     
データ分析は継続・多量が大事−何のためのデータ分析か?
   
 
いわせてんか! 一般的な話になるが、データの分析は継続的に多量なデータを収集しないと、基本的にできない。また、分析の仕方を統一しておかないと異時点間比較が難しくなる。だから、ちゃんと統一した方法で、長い時間、多くのデータにより分析を継続しなければならないことになる。
 データ収集・分析業者は、その元データの作成・入手(仕入れ)に強みを持ち、長年を経て保有データの価値を上げる。仕入れに関しては、本業から出た副産物が近道だ。不動産で言えば、仲介業者には結果としての希望・成約の取引価格・賃料がある。これを元手にデータ分析の副業を行えば、投資は少ない。
 一方、この副産物を持たずにデータ分析を行おうとすると、仕入れに膨大な投資が必要となる。民間の営利のためなら収益との見合いでOKだが、社会的な要請が強くなれば直接の利益を生み出すものではなく、制限が大きい。
 鑑定士は、地価公示法1条では『都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もつて適正な地価の形成に寄与することを目的』とし、これを担うものであるから、社会的な意義は大きいといえる。
 ITの進化でデータ自体の蓄積・汎用性と商業性が一気に高まっている。“何のためのデータ分析か?”を訴えつつ、鑑定士は有意な分析・公表をする責務があるだろう。

 
 
 
 
 
 
 ※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。

  ―平成18年4月19日号・完―  
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そして『元祖茶だんご』。いただきます。
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