週刊アクセス
 
 
平成21年3月4日 第460号
 
     
  今週のヘッドライン  
  総合紛争解決センターが大阪で始動

 ―効率的なADRを目指して、大阪の専門士業が連携する
 
     
総合紛争解決センターが大阪で始動
 ―効率的なADRを目指して、大阪の専門士業が連携する

  一般社団法人 総合紛争解決センターHPより)  
  (総合紛争解決センターって?)
 裁判と並ぶ魅力的な紛争解決機関になることを目指し、各種専門家団体、経済団体、消費者団体、自治体等が参加している裁判外紛争解決機関(ADR)です。
 司法関係者にとどまらず、紛争の内容に応じ、それぞれの専門分野の方々が和解あっせん人、仲裁人として関与することにより、公正、迅速、低費用で解決を得られることを目指しています。

(どのような紛争に利用できますか?)
 民事上のあらゆる紛争の解決に利用できます。たとえば、次のとおりです。

   金銭貸借、交通事故、消費者問題、不動産・住宅、建築紛争、相続、近隣、境界問題、夫婦、親子間の問題、労働問題、医事紛争問題、福祉、高齢者・障害者に関する問題、知的財産に関する問題など

(センター案内)
 この法人は、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律に基づく裁判外紛争解決機関として、専門性を持った士業団体を中心に、国、地方公共団体、経済団体等の各種団体が参画し、運営及び手続を協働して行い、市民にとって裁判と並ぶ魅力的で利用しやすい裁判外紛争手続を提供し、もって市民の権利利益の適切な実現に資することを目的とし、次の事業を行う。

1  裁判外紛争解決手続の利用促進に関する法律に基づく裁判外紛争解決機関の組 織運営
2  民事に関する紛争についての和解あっせんの実施
3  民事に関する紛争(離婚及び離縁を除く)についての仲裁の実施
4  広報活動
5  裁判外紛争解決事業に関する書籍及び印刷物の企画、出版および頒布
6  国、地方公共団体その他各種団体等との連携による前各号に揚げる事業の推進のための活動及び連絡協議
7  その他この法人の目的を達成するために必要な事業

(参加団体名)
  大阪弁護士会
  大阪司法書士会
  大阪土地家屋調査士会
  (社)大阪府不動産鑑定士協会
  大阪府行政書士会
  (社)大阪府宅地建物取引業協会
  日本公認会計士協会近畿会
  (社)大阪府建築士事務所協会
  (社)大阪社会福祉士会
  大阪府社会保険労務士会
  近畿税理士会
  (社)大阪府建築士会
  特定非営利活動法人消費者ネット関西
  全大阪消費者団体連絡会
  (社)消費者関連専門家会議西日本支部
  大阪府
  大阪市
  堺市
  大阪府市長会


いわせてんか! 同センターは、大阪弁護士会が音頭をとって、他士業と連携し、上記の如きADRの効率的な普及を目指す。大阪の不動産鑑定士協会も参画している。
 今、民事上の紛争の前さばき、調停に代替するシステムとして、民間ADRが注目されている。その原因のひとつは、個々の案件は様々な専門的要素を含んでいることが多い点である。ある揉め事の最終的・効果的解決を目指した場合、弁護士だけ、鑑定士だけでできる場合はむしろ少ない。逆に、ある専門家だけの解決法を進めると、その他の問題を起こす場合もあり、慎重さが要される。(例えば、相続で税金の支払いを重視するばかりに、相続人の事業経営権が分散し、事業承継がうまくいかなくなるなど。)
 ある程度合理的な相談料で、このさばきを考えてもらえる同センターには期待する。悩みを抱える皆さんには、「最終的な解決(納得)を、どのように考えているのか」を十分、かかわる人々と相談された上で、利用していただきたい。
 もちろん、われわれ鑑定士も、不動産にかかわる紛争の解決の糸口として前さばきを行い、また、他専門家との連携も有している。臆せずに、利用していただきたい。

 
 
 
 
 ※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。

  ―平成21年3月4日号・完―  
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