週刊アクセス
 
 
平成22年4月7日 第517号
 
     
  今週のヘッドライン  
  専門家責任の増加と鑑定士の仕事、一考
 −受注業務を段階別に分けて、まずは「さばき」のレポートを作成
 
     
専門家責任の増加と鑑定士の仕事、一考
 −受注業務を段階別に分けて、まずは「さばき」のレポートを作成

   
 

いわせてんか! 専門家の責任と鑑定士の仕事について、一考。
 コンプライアンスが流行で、立法なども合わせて厳しくなる方向である。わが鑑定士が従う基準は主に「不動産鑑定評価基準」(国土交通省・事務次官通知)であり、近時いろいろと改正がなされている。近時の金融や会計制度のグローバル化に沿ったものが多く、投資家や株主といった間接的な利害関係者(数がとてつもなく多い!)への会社等の責任履行と平仄を合わせている。
 結論から言って、責任が重くなり手順・作業量は増えるが、報酬単価や作業期間は減る傾向にある。つらいところだ。企業さんの国際会計基準への対応も同じようだと聞いた。
 考えどころは、クライアントとの協力体制だ。いままでのように「鑑定書」一本ではとても対応できない。アドバイザー業務というか、社内体制の構築の助言をする。体制を作る内部稟議書の参考資料を「第三者」的にレポートする。鑑定書にするかレポートにするかの「さばき」の前レポートを作る(仕分けした後に、重要な案件につき正式な鑑定書を作成するなど。)。
 専門家責任を全うできる範囲で、受注業務を段階別に分けて、まずは「さばき」のレポートを作成していくのが、賢明なやり方ではないかと考える。
 
 
 
 
 ※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。

  ―平成22年4月7日号・完―  
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