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平成25年2月13日 第656号 |
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今週のヘッドライン | ||
鑑定士が、精通者から集めた市場データを見極める −様々な角度から、公平かつ中立的に“相場”を指摘する役割 |
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鑑定士が、精通者から集めた市場データを見極める −様々な角度から、公平かつ中立的に“相場”を指摘する役割 |
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先週は「データ以外が語るものをみる」といったが、一方で鑑定士は本来、市場に散らばる不動産に関連するデータをできるだけ多くあつめて、いろいろな角度から“ありえそうな”価格を示すガイドのようなものである。これは、様々な分野の精通者の方々に、その精通した市場のデータをお聞きするときに、特に感じることである。 ある分野にあまり精通すると、様々な要因が複雑に入り混じって価値が形成されることに神経質になる。簡単に言うと、かかわりのある出来事を、一端、目でみて確認しないと、価格を確定することができないのだ。建物の建築費しかり、内装費しかり。本来、鑑定士もそうである。 しかし、鑑定士が、例えば立退料の算定など権利調整の広い目で、第三者的に市場の相場等を指摘する役目をいただいたとき、精通者が“特定できない”とする価値を、鑑定士のフィルターを通して相場の範囲に納めることが可能かもしれない。それも、立退料など、最終的に裁判所によって、法律に基づいて認定されるような価値は、判例の動向等も斟酌して、双方の利害関係者を説得するために、様々な角度から市場データを見極める必要がある。 「千差万別」「個別要因が全て」といっていては、到底価値は出ない。また、利害のあるものが“都合のいい”データだけ持ち寄って、うがった主張をすることも多い。鑑定士は“公平かつ中立的に”不動産に関連する価値を証明する責任を持つものだから、特に紛争解決の“先生”として仕事をする意味が高いのだ。 |
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※「いわせてんか」は、(株)アクセス鑑定の統一見解ではなく、執筆担当者の私見にすぎません。 | ||
―平成25年2月13日号・完― | ||
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