ミスターXの海外トピック紹介(第16回)
 
       
       
 
  日米における不動産鑑定評価基準の見直し

     「不動産鑑定評価基準」は、不動産鑑定士等が不動産の鑑定評価を行なうに当っての拠り所であり、不動産鑑定士等のバイブルである。我が国においては、平成13年6月に国土交通省内に発足した国土審議会土地政策分科会不動産鑑定評価部会(以下「部会」と言う)において、経済の急速な国際化に伴う、新たな鑑定評価ニーズに対応すべく、不動産鑑定評価基準(以下「基準」と言う)の改定について議論がなされているのは、ご承知の通りである。
 我が国の「基準」は、昭和39年に設定、昭和44年にその後に設定された宅地見込地、賃料等の「基準」と一本化、平成2年に現行の「基準」に改定された。従って、現行の「基準」は、第2版で、平成14年4月にも設定が予定される新基準が第3版という事になる。

 一方、海の向うのアメリカでは、既に昨年(2001年)、「基準」第12版が出版された。我が国に比べ、鑑定評価に対するニーズの変化・鑑定評価技術の進歩等に応じて、数年に一回程度の間隔で、度々「基準」の改定を行なっているので、既に12版が出版されているのであろう。今手元にある第9版が、1987年の出版であるので、その後の13年間に3回も改定を行なっている事になる。1980代後半からの、急激な経済の変化や金融技術の進歩等を考えると、当然と言えるが、その差はあまりにも大きい。そのスピードの違いは、すべてが官主導の日本と、何事も民間主導のアメリカとの違いであろうか。

 アメリカ不動産鑑定協会によると、2001年7月15日の発売以来、第12版 は、既に9,000部の売上(1月23日現在)があり、現在追加印刷を行なっているとのことである。専門書としては、かなり大きな売上と言える。
 アメリカの「基準」12版は、ハードカバー、ページ数759で、日本の「基準」は勿論のこと、我国で識者によって書かれる要説、解説書等とも比較にならないボリュームである。なお、「基準」第2版の本文は、7部、27章で構成されている。因みに手元にある第9版は、部の構成はなく、25章構成であった。

 
以上   
         
 
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